飲食店をやってます。

美味いモノ作って売ってりゃ客は来るし儲かる。そんな時代はとっくにおわりました。お店を運営していく中で思っている事を書いています。たまに全然関係ない事も書きます。笑

逃がした魚は大きいのか。小さいのか。



非常に落ち込んでおります。

悔しいです。

 

これまで社外の方には言っていませんでしたし、本来はこんな事を外部に話すのは良くないのかも知れません。

でも自分の中の色んなものが大きく変わった数ヶ月間でした。

それを忘れたくないのでアツいウチに残しておこうと思いブログに書くことにしました。

 

実は昨年末あたりからなのですが、新店の出店を計画しておりました。

色々とご縁があってご紹介頂いた物件です。

 

と言っても1つの物件に複数の飲食店がエントリーしている状態でした。

色々と悩んだ末のエントリーだったのですが、お話を頂いた時は正直悩みましたが、社長、専務を初め現場の社員達に相談したら皆「やろう」と言ってくれました。

皆に背中を押して貰って正式エントリー。

そこから少しずつ話を進め、銀行との話もついていました。

 

 

よっしゃやるか!と言う気持ちの反面、ホントに怖かった。

なんせ当店、先日の2月に50周年を迎えたワケですが現存する店舗で一番新しいのは外苑前店。

外苑前店でも出来てから30年以上経っています。

新店なんて表現は出来ませんよねw外苑前店だけでもちょっとした老舗ですw

 

現在前線にいる僕を初めとした社員達は新店を作ったことがないのです。

タダでさえ飲食業が厳しいこのご時世です。人も足りません。僕たちの経験もありません。

 

でもこの物件というのが非常に面白くて。

・既存店舗から徒歩圏内

・規模は青山本店以上外苑前未満。

 

・交差点にこれから出来る新規ビルへの出店

 

ご存じの方もいるかも知れませんが、当店は3店舗とも徒歩圏内にあります。

このエリアが我々のエリアだ、と言う意識が強いのです。

また、それぞれの店舗が大きな通りの交差点にあります。

 

店の規模が大きく違うと、ノウハウは全く違うものになります。

別の業態だと言っても過言ではないほどです。

 

考えられるでしょうか。

青山〜渋谷エリアの交差点に新しく出来るビルがテナントを募集していて、その規模が既存店とほぼ同じ。

そんなお話が50周年を迎える直前にウチに転がり込んで来たのです。

 

僕がこの店に就職してから15年以上経ちますが、新店のオファーがあったのはこれが初めてです(僕が把握する限り)。

それがこんな物件なのです。

 

ここには書けない事も含め、ご縁を感じました。

だってこんな事あるか?!って言う。

 

 

物件をご紹介頂いた方も、まさかウチに新店の話をしても乗ってくるワケがない、と思いつつ、どうしてもウチを推薦したかったからダメ元でお話を下さったそうです。

これまでにも物件の情報は沢山あったけどウチには持ってこなかった。

ウチに新店を出店する意思がないであろう、と思っていたからです。そりゃ無理もありません。30年作ってないんですから。

 

オープンの予定は来年の春でした。

それまでに人の育成は間に合うの?

そもそも頭数は揃うの?

この物件は本当に良い物件なの?「ご縁」に流されてるだけなんじゃないの?

お金、大丈夫?

もし上手くいかなかったら既存の3店舗にも影響あるぞ?

 

もう考えれば考える程不安が膨らんでいきました。

もちろん自分だけではなく。社員やその家族達の生活にすら影響を与え得る決断です。

怖かった。

1人でクルマを運転しながら「オエっ」てなってました。

 

ですが、昨日。

運営側から正式に落選のご連絡を頂きました。

 

理由に付いての詳細はここには書きませんが、ウチの力不足だった、と受け取っています。

正直なところ、あまりの怖さに落選したらホッとするんじゃないか、なんて思っていました。

 

ですが。いざ落選してみると。

悔しいです。

悔しいっ!!!くそっ!!

どんな気持ちでハラ決めたと思ってるんだっての!

まったく。50年も続いてるのにねーw

これ以上の説得力はないと思うのですが、まぁ先方の希望に添うお店ではなかったのですから仕方ありません。

 

とは言え。

正式にエントリーしてからの数ヶ月間はとても有意義な時間だったと思っています。

これまでは当たり前だと思っていた部分にもう一度目を向けて、オペレーション等の整備をしました。

これまで長く続いていたからこそ。慣れてしまって疑問を持たなくなっていた部分に目を向け、改善していくきっかけになりました。

 

その動きは実はまだ途中なのですが、これからも継続していきます。

次にオファーがあった時はあっちから頼んでくるようなお店になっておかなければなりませんから。

それまでは既存のお店をより良いお店にしていきたいと思っています。

 

結果的に今回はお預けを食らいましたが、僕たちは一度ハラを決めました。

次のチャンスは必ずやゲットして、30年ぶりの新店を出し、僕たちにとっては初の。ひごの屋にとっては30年ぶりの挑戦をしたいと思っています。

 

その時は応援をよろしくお願い致します。

それまでは既存のお店で一杯やりながら気長にお待ち抱けると幸いです〜